外貨建てMMF

 日本の金利は低すぎる。定期でも0.01%とか…。こんなことでは、何年貯金していても大きくなってくれない。これは誰しも同じ考えであろう。であるならば、海外に目を向けてみてはいかがであろうか?今日は比較的、貯金と同じ考えで投資できる外貨建てMMFについて紹介しよう。
 外貨建てMMFは1円から買えるところが多く初心者にとっては非常に買いやすい。ちなみに、銀行で扱っている外貨預金と比較的同じであると理解してよいであろう。
 少し歴史的なことを話すが、これまで日本では外貨を持つ必要性がなかった。なぜならば、1ドル360円だったのが、1ドル79円までに円高になったからだ(つまり円の価値が約4倍以上になったってこと)。円で持っていればそれだけで良かった。
 しかし、これからの時代は違う。様々な要因があるが、まずは日本国の借金。これは国と地方の長期債務を合わせると約700兆円にもなる。そのうえ隠れ借金も合わせると約1000兆円になることは確実である。国債(借金)を発行しすぎると、国の信用力が下がる。すると、円の価値が下がり(円安)になる。円の価値が下がれば輸入品の値段が上がるからインフレになる。ちなみに円安とインフレの順番は逆になる可能性もある。つまり、インフレになって円安になる場合もある(細かい議論は省略)。
 それから少子高齢化。人口が減少する国の通貨が安くなることは皆さんも想像がつくであろう。
 こんなわけだから、円だけで保有しているのは危険性が高いということである。
 では、どこの国の通貨を買うべきか。私はお勧めの順番にNZドル、豪ドル、米ドル、ユーロ、カナダドル、英ポンドを考えている。主な理由は下記のとおり。
NZドル→金利5%、テロ懸念が少なく、国家財政も安定している。
豪ドル→金利4%、同上。
米ドル→金利1%、世界の基軸通貨。米国の財政赤字は気になるが、ドルの世界的信用力は依然として強いものがある。
ユーロ→金利2%、今後も期待できるが今の水準は、もうすでに上昇後であると思われる。
カナダドル金利2%、特になし。
英ポンド→金利2%、特になし。

 外貨建てMMFは一度に多額の金を投資してはいけない。時間をかけて買う。毎月1万円ずつとか、そうすれは時間分散ができる。投資において時間的分散、通貨的分散、種類的分散は非常に大切。

 自慢話になってしまうが、2000年の夏。まだ1ユーロが100円程度であったころ酔った時に「ユーロは買いだ。今こそ買うべき。」と声高らかに言っていた。それが今ではどうです?1ユーロ130円台(1時的に140円)である。まぁ、これはたまたま当たったから言えるのだが、私はNZドルに大いに期待している。目標は2〜3年以内に80円越えである(今は72円)。

 外貨を持つことは非常に大切。だってアメリカ人は米ドルを使っているし、ニュージーランド人はNZドルを使っているのだから、過度に恐れることはない。

 自分のお金を留学させたと思って、外貨を持ってみるのも楽しいだろう。