東電株、46年11カ月ぶり安値 時価総額1兆円割れ

 29日の東京株式市場で、東京電力株は2日連続のストップ安となる前日比130円安の566円で取引を終え、1964年4月28日につけた565円以来、約46年11カ月ぶりの安値水準となった。この日で5営業日続落となり、東日本大震災後の安値を2日連続で更新した。東電時価総額は約9095億円と、1983年7月以来、27年8カ月ぶりに1兆円の大台を割った。

 東電株はこの日、東電の一時国有化案が一部で伝えられたことから、これを懸念する投資家の売りが殺到。福島第1原子力発電所の土壌からプルトニウムが検出されるなど、復調の材料も見当たらないのが実情だ。

 市場では「東電株を保有し、含み損が出ている企業が売られているだけでなく、東電保有している株式の企業も売られている」(大手証券)との指摘が聞かれた。
産経新聞 3月29日(火)15時17分配信より引用)