ドーベルマンの家

私が小学生の頃、近所にドーベルマンを飼っている人がいました。
外車も4台くらい持っている人でした。
只者ではありません。
まぁ、あっち系の人です。ヤバイ危険な世界の方です。
ある時、私は友達とキャッチボールをしていました。
いたずら好きな私は、仮にこの怖い人の家にボールをぶつけたらどうなるのだろうという興味が沸いてきました。
そこで、ワザと暴騰し、外壁にボールを当てました。
ガーンという大きな音がし、「誰だ!野球やってたの出てこーい!!」という怒鳴り声がしました。
まさしく、これモンです。
間違いなく町内中に聞こえていたはずです。
ただならぬ音と叫び声を聞きつけた友達の母親が駆け付け、「申し訳ありません。」と誤ってくれました。
すると、怖い人は笑顔になり「せっかく建てたんだからボールぶつけるんじゃないよ。」と言ってくれました。
幼心に私は思いました。
どうせ借金して建てて、その金も払ってないだろうにと。
まぁ、それはそれとして、友達の母親のおかげで助かったとはいえ、ひょっとしたらエライことになっていたかもしれません。
ちなみに、それから数年後、怖い方は亡くなり、車に建物、全てが差し押さえられたようです。