田中角栄に今の日本を任せたい

田中角栄に今の日本を任せたい」という本を読みました。
田中角栄日本列島改造論や、田中角栄を知る人たちの証言をもとに構成されています。


で、菅直人の無能さを痛烈に批判しています。
まぁ、菅直人田中角栄を批判して政治家になったようなものですから。
とは言え、私は菅さんに期待していたのですよ。
薬害エイズ問題ではあれだけ先頭になって問題解決に導いたわけですから。
早く首相になってほしい人物でありました。
しかし、就任後「最初の100日はハネムーン期間だから、あまり批判しないでくれ」とか言い、3月11日の東日本大震災発生後は、ただ単に会議を連発させただけで何も問題解決できなかった。
ここでも、田中角栄とは覚悟が違いますよね。
田中さんは、「内閣というのは出来た時が一番力がある。だから一番の難題である日中国交回復に手を付ける。」と言って日中国交回復を実現させたのです。
これだけ比較しても覚悟が違いますよね。


しかし、まぁ、私は思ったんですけど、必ずしも追求や批判が上手い政治家が政権を獲ったとしても、必ずしも素晴らしい指導者となるわけではないってことですな。
つまりは、批判というのは何かの提案やら問題があった始めて批判できるわけですよ。
逆に政権側になれば自分で想像し、提案し実行していななければなりません。
何もできなかったというのは、野党時代が長く、政治を運営していく能力がなかったからでしょう。


私が首相なら、例えば諸問題について専門家に1週間でも1ヶ月でも徹底的に議論させます。
その上で、「様々な意見があったが私はこのようにする。すべての責任は私がとる。」と宣言すればいいのです。
なぜ「全ての責任は私がとる」と言えないのかねぇ。
どうせ1年後は変わっているんだから(笑)。


私の住んでいる地域の老人は、「田中さんがもう少し元気でいてくれたら、この地域ももっと発展したろうに」と今でも口にします。
また、「田中角栄に今の日本を任せたい」というように、今でも田中角栄待望論の類の書が発売されています。
それでけ、田中角栄が偉大な政治家であったと同時に、その後、田中角栄以上の政治家が出現していないからこそ、今でも田中角栄という人物が脚光を浴びているのでしょう。


何でもそうでしょうけど、批判や不満を口にするのは簡単なことです。
何でも政治家や官僚のせいにしてしまうことも簡単なことです。
しかし、それでは何も発展はありません。
私たち自身が、毎日の生活の中でできることを積み重ねていくことで、素晴らしい社会を築いていかなければならないと感じております。