偽善エコロジー

偽善エコロジーという本を読みました。
著者は、武田邦彦
よくマスコミにも出てるので、知ってる人も多いと思います。


例えば、
・レジ袋はどんどん使った方が環境に良い。
・割り箸もどんどん使った方が環境に良い。
・ゴミの分別は無用。
・ペットボトルのリサイクルは無意味。
・温暖化はCo2の排出量を削減しても防げない。


などなど、私たちの常識を疑うようなことばかり発言しています。
私は、世間一般の考えが正しのか、武田氏の発言が正しいのか分りませんが、武田氏は物事を考える上で重要なことを提起しているように感じます。
つまり、
私たちは現実がどうなってるかより感情で行動することが多い
ということです。
例えば、株式投資はリスクが高いと言われてますが、長期的な統計では一番安全で収益性が高い投資方法であるのと同じように。
つまり、本当に武田氏の言ってることが正しいのなら、分別もリサイクルも無意味だともいます。
だって、地球環境に貢献した気になっているだけで、実際には返って無駄になってるのだとしたら。
これに、リサイクル協会だとか、天下り団体を作ることで逆に利益を得ている人がいたとしたら、国も各省庁もどんどん進めるわけです。


あと、自分で昔から思っていたのは、電気を切れば省エネになるって本当なのでしょうか?
電気は発電所で作られるわけで、発電所が稼働してる限りは省エネになっていないと思うのですが。
つまり、電気を切ることで、発電所の稼働力も減らすのであれば省エネにはなるでしょうけど、そんなことしてませんもんね。
まぁ、電気代の節約にはなりますけどさ。


環境問題ってレジ袋を節約すれば解決するとかそういう単純な問題ではないんですな。
自然界ってそう単純なものではありませんからね。
要するに、自分で考えることが大切だってことですよね。
その点、この本は身近な環境問題を視点に論じられてるので読みやすいと思います。
それから、私も変りものですから、こういう時代に逆行する主張を自信を持って堂々とする人って好きなんだよなぁ。
ゴミの分別とかリサイクルというと問答無用で従わなければならないように思われてますが、こういう時代の時こそふと立ち止まって本当にそうなのかと考えてみることが大切だと思います。

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)